男性の泌尿器科

このような症状を
お持ちの方へ

トイレに関する症状

トイレに関する症状

  • 前よりトイレの回数が多くなった
  • トイレに行った直後なのに、また行きたくなる
  • 夜中、何度も尿意を感じて目が覚める
  • 外へ出ると、トイレの場所を把握していないと落ち着かない
  • 最近、トイレの我慢をするが難しくなってきた
  • 何度もトイレに行くので、映画やコンサート、スポーツ観戦に集中できない

排尿時に関する症状

主な疾患

前立腺疾患

前立腺疾患

前立腺肥大症

中高年の男性に多くみられる疾患です。前立腺は加齢に伴って、大きくなりやすい臓器です。前立腺が大きくなると排尿にも悪影響を及ぼすので、あらゆる排尿トラブルを引き起こします。主な自覚症状としては、「尿を出し切るのに時間がかかる」「頻尿」「排尿中に尿が途切れる」「尿が出にくい」「突然強い尿意が生じる」「尿漏れ」「残尿感」「尿切れが悪い」などが挙げられます。

前立腺がん

中高年の患者数が多く、特に50歳以上になると、発症リスクが上昇します。早期発見するには腫瘍マーカーとして利用されているPSA検査が有効です。最近では、PSA検査が追加できる健康診断や人間ドックが増えています。50歳を超えた方は定期的に受けることをお勧めします。

また、前立腺がん治療の一つとして、去勢術が挙げられます。これは、男性ホルモンの分泌に欠かせない睾丸を摘出することで、がん細胞の増殖を抑制する治療法です。手術時間は約30分で、短時間で終わります。
睾丸を取る手術ですので「男性ホルモンが回復できない」「手術の負担が大きい」という問題点もありますが、皮下注射での治療の代わりになるため通院が難しい方にはお勧めします。

急性前立腺炎

前立腺に細菌が侵入することで発症する炎症です。前立腺肥大症と合併するケースがほとんどで、再発リスクも高いです。きちんと病院へ行き、適切な治療を受けましょう。
主な症状としては、発熱(38℃以上の熱が出ることもある)や排尿痛、頻尿、排尿困難などが挙げられ、強い症状が現れることもあります。診察では尿検査を行い、細菌に感染しているかどうかを調べます。必要に応じて直腸診を行い、前立腺の状態をチェックすることもあります。抗生物質の服用や点滴で治していきますが、症状がひどい場合は入院が必要な場合もありますので連携病院をご紹介します。

慢性前立腺炎

急性前立腺炎が慢性化することで発症するケースもありますが、ストレスなどで発症する方もいらっしゃいます。前立腺疾患の患者の多くは中高年の方ですが、慢性前立腺炎の場合は20~40歳代の方に多くみられます。主な症状としては、会陰部(えいんぶ:陰嚢と肛門の間)や下腹部、尿道、股間、睾丸、陰茎などの痛みや不快感、頻尿、残尿感、排尿痛、射精時痛などが挙げられます。
慢性前立腺炎自体を治療する方法は残念ながらありませんが、薬物療法で炎症を抑えることは可能です。治療も大事ですが、ストレス解消も不可欠です。

血尿

血尿血尿は目視で確認できる「肉眼的血尿」と、尿潜血検査で発見できる「顕微鏡的血尿」い分かれています。肉眼的血尿で、かつ痛みがある場合は、膀胱炎や尿路結石症などが疑われます。
そして痛みがない場合は、悪性腫瘍(膀胱がん、腎臓がん、前立腺がん)などの可能性が高いです。また、尿潜血検査で陽性だった場合は、尿路の炎症または結石、尿路悪性腫瘍などの可能性があります。
「尿に血が混ざっていた」「尿の色が濃くなった」「健康診断・人間ドックなどで尿潜血を指摘された方」は、ぜひ当院へご相談ください。

膀胱がん

50歳以上の発症者が多い疾患で、特に高齢の男性によく見られる傾向があります。内側の粘膜である、尿路上皮(移行上皮)にできるケースが多いです。大きく分けると2種類に分かれていて、「筋層非浸潤がん」と「筋層浸潤がん」に分類されます。この中でもよく見られるのは、筋層非浸潤がんです。筋層非浸潤がんは、がん細胞が内側へ向かって隆起している膀胱がんで、筋層浸潤がんは膀胱の外側へ向かって進展するがんです。筋層非浸潤がんは悪性度がやや低めで、転移リスクも低いのですが、筋層浸潤がんは悪性度が高い上に転移しやすいと言われています。
超音波検査や膀胱鏡検査(尿道・膀胱を細い内視鏡で調べる検査)、尿細胞診(尿の中にがん細胞が混ざっていないかを調べる検査)などを実施してから手術による確定診断をおこないます。

精巣がん

陰嚢の中の睾丸(精巣)に発生するがんです。発症率は10万人に1人程度と、非常に稀ながん疾患です。40歳以下の発症率が2/3を占めていて、発症年齢も20~30歳代がピークだと報告されています。痛みや発熱などの症状は現れませんが、「左右の精巣のサイズが違う」「精巣が腫れている」「硬さが変わった」などをきっかけに、発見されるケースもあります。先述した変化がありましたら、速やかに当院を受診してください。精巣がんは発症しても、予後は決して悪くない疾患です。しかし初期でも転移するリスクは高いので、早期発見・早期治療が大切です。
受診した結果、精巣がんの可能性が高いと判断されましたら、腫瘍のある精巣を緊急手術で取り出す必要があります。摘出した精巣は後ほど、顕微鏡を使って病理組織学的診断を行い、その結果をふまえて治療方針を決めていきます。

腎臓がん

腎臓は、血液をろ過して尿を生成し、膀胱と繋がる尿管へ届ける役割を担っています。また、腎臓は尿の生成だけでなく、造血や血圧、骨生成などのコントロールにも関わっている臓器です。ソラマメに似た形をしており、左右に1個ずつあります。腎臓がんは、尿生成を行う組織に発生するがんです。なお腎盂(じんう)がんは腎臓でも、尿の通り道である腎盂部分に発生するがんであって、腎臓がんとは別物です。
腎臓がんは男性によく見られるがんで、特に透析治療を受けている方がかかりやすい疾患です。40~70歳代に多く見られますが、若年層の患者様も少なくありません。早期の腎臓がんは自覚症状が目立ちませんが、進行すると肉眼的血尿や腹部腫瘤、疼痛(とうつう)などの症状を引き起こします。

尿路結石症

尿の中には、シュウ酸カルシウムや尿酸など、結晶化しやすい物質が入っています。これらの物質が固まったものが「尿路結石」です。尿路結石症は結石の発生箇所によって、腎結石、尿管結石、膀胱結石と分類されます。なお、胆石は全く違う流れで生じるものなので、尿路結石症とは別の疾患です。
基本的には、薬物療法で痛みを落ち着かせながら、自然に排石されるのを待つ方法が選択されます。しかし結石のサイズが大きい場合や結石が自然と落ちてこない場合は、結石を砕く治療を選択します。結石を破砕する治療としては、「体外衝撃波結石破砕術(ESWL)」や「経尿道的尿管砕石術(TUL)」が挙げられます。腎結石や膀胱結石でも、このような結石を砕く治療が選択されるケースもあります。また、特定の疾患によって結石が生じている場合は、その疾患の治療も一緒に行います。

尿路結石症について
詳しくはこちら

尿路感染症

尿路感染症とは、尿の通り道に細菌が侵入し、感染することで発症する炎症です。炎症が生じている箇所によって、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎、尿道炎などに分類されます。尿道口から侵入した細菌によって、感染するケースが多くを占めています。
主な症状としては、排尿痛や頻尿、尿の白濁、血尿などが挙げられます。腎盂腎炎や急性前立腺炎になると、熱が出ることもあります。基本的に抗菌薬を用いた薬物療法で治していきます。再発リスクが高いので、完治できるまでコツコツ治療を継続してきましょう。また、尿路感染症の発症リスクが高い疾患を抱えている場合は、その治療もきちんと続けていきましょう。

性感染症

性行為を介して感染する疾患の総称です。オーラルセックスなども含めた性行為で、粘膜と触れ合うことで発症します。クラミジア感染症や淋菌感染症、尖圭(せんけい)コンジローマ、性器ヘルペス、毛ジラミ症、梅毒、HIV感染症などが挙げられます。
同じ疾患にかかったとしても、性別によって、症状の内容・度合いは異なります。また、パートナーのどちらかに症状が現れたとしても、片方は無症状でいるとういうケースも珍しくありません。その場合は無症状であっても、感染が疑われるので、治療を受けて再感染を防ぐ必要があります。パートナーの方にも伝えて、必ず二人とも検査を受けるようにしましょう。放っておくと、不妊症や母子感染のリスクが上昇します。
性感染症にかかると排尿痛や残尿感、尿道からの膿、陰部周りのイボ状の突起などの症状が現れます。これらの症状に心当たりがありましたら、放置せずに早めに当院を受診してください。
また、当院では、日帰り手術で尖圭コンジローマ切除を行っています。お悩みの方はお気軽にご相談ください。

性感染症について
詳しくはこちら

泌尿器検査

尿検査

尿検査尿を採って成分を調べる検査です。タンパク質や糖の有無はもちろん、顕微鏡観察を通して赤血球や白血球、細菌がないかを調べることも可能です。

超音波検査

超音波を照射し、身体の中を調べる検査です。痛みや不快感、被ばくのリスクは伴いません。安全性が高いので、複数回受けることも可能です。
泌尿器科では、膀胱や腎臓、前立腺、精巣などの状態をチェックするために行われています。

膀胱鏡

細い内視鏡を尿道に入れて、膀胱粘膜を直接見ていく検査です。特に、血尿がある時の検査に向いているとされています。また、膀胱がんの確定診断を下すのにも利用されている検査です。

尿流測定検査

計測機器が内蔵されている専用のトイレで用を足し、尿の勢いをチェックする検査です。
普段のように尿を出すだけで計測できるため、患者様のお身体に負担をかけずに行えます。立ち姿勢でも座り姿勢でも行えます。

TOPへ